2017年7月7日

7月7日 

アスファルトに乾いたもぐらの死体を転がすと腹には体液で黒くつやつやとした穴が開いており蛆がわいている 私はその穴に吸い殻を何本も何本も、まるで線香のように、かわいそうにと青空の下、蛆の焦げる匂いと照り返しの小便臭さを嗅ぎながら

日除けのない喫煙所で垂れる汗を気にすることもなく、ひたすらに地面を這う蟻を爪先で潰し、焼き殺し、退屈をしのいでいる 滝のような汗はアスファルトに落下、地表に湧く大気に私の姿は溶け込み、熱中症 今日も小さな殺生をしました 私の吐く二酸化炭素で夏の空気がよごれること

空梅雨と夏に紫陽花がやられて、ぶどうがくさって、斑点が出てきたみたいな、色をしている、その脇に 夏の色の花が咲いている 私は、木槿の花を毟っては捨ての作業に熱中している 

空には、ごみを焼く煙突が、遠くのほうに、目下の緑を突き抜けて

真夏の涼しい色をした青空に聳える 町中のごみを焼くしろとあおのしましまは、どこか遠くの 大きな船の煙突を思わせ とても綺麗だと思いました