2021-01-01から1年間の記事一覧

春先

季節に慣れることはない。去年の春もその前の春もとっても綺麗だったことを、今年の春の最初の日に思い出す。匂いも肌触りも、出会う毎に愛おしくて、本当に綺麗なものは過去も今も変わらず、どの時点を切り取ったって綺麗なのだとわかる。思い出の中の春も…

未来

自分に自信を持ったら、自分の目の前に広がる未来が見えて、欲が出てきた。広がる未来があると思ったら、その可能性を狭めたくなくて、怖くて一歩が踏み出せなくなった。やりたいこととやらない言い訳は、一緒に増えていく。 それを成長や賢明な判断だと呼ぶ…

与える

不在の天使 逆光の午睡 光を透かす髪をさらに彩れ 与えるだけの存在になれるほどの孤独を知りたい。失うことに慣れきっていれば、何を与えたって平気でいられるのだろう。こころが寂しくて埋まらないことについて。厚かましく奪う作法を学ぶよりも、失うこと…

懐古

かつて素敵だと感じた何かが時間とともに色褪せるのは、私自身がそれだけの時間を過ごした証拠のひとつで、大抵は成長とか、経験を重ねたこととかが理由なので、何かが色褪せること自体は大して悲しむべきものではないと知っている。 幼少期に遊んだ玩具も今…

モデル

私と近い魂の構造をしているあなたの感情や思考を全くそのまま読み取ってしまうので、魂の構造が近しいあなたにはなるべく近づかないようにしているし、やむを得ない状況や私利私欲によって近づくときには、心のスイッチを切るようにしている。感情や思考を…

好き嫌い

雨の日の外出が嫌い、食事が嫌い、帰路が嫌い、寒いのが嫌い、3人以上人がいるのも嫌い、車が通る道が嫌い、冬の洗濯が嫌い、一度も言葉を交わしたことのない知らない人はみんな嫌い、地元の駅が嫌い、遠慮のない明るさの照明が嫌い、夏の葉っぱの緑色が全部…