底々

考えても考えても本当に欲しいものなど何一つ見つからない寂しさを埋めるための、快楽以外のものが欲しくて、あれこれ試して、やっぱりこれじゃなかったという、もう何百回目の、焼き直しの絶望を、

肥大化もせず、深化もせず、なぜなら底であったから、そして色褪せず、鮮やかにもならず、ありのままの原型を、色彩を、何度焼き直しても虚しく留めるのみの、絶望を、

はいはいと右から左へ処理する気力もなかったため、生ぬるいそれに頭の先から爪先までひたひたと浸かって、眠るまでの時間、眠っている以外の時間すべてを、じいっと、一人で、待っている。

一番大事なところだけ、せめてかわいいまるい形をしていてほしいので、目の荒い紙やすりで、必死に、削る。