余暇

寝起きがあまりよくないので、窓の向こうの爽やかな朝と悪夢の境目がわからない。

魚になりたいな、耳鳴りしないし。

悲しいのにも寂しいのにももう飽きて、飽きたけれども目の前にあるので、仕方なく付き合ってやっている。目が覚めると床に新しく増えて転がっていて、そういえば昨晩またひとつ寂しい事象を発見したなと、淡々と拾い上げる。何もなくても、何かがあっても寂しくなれるのだから私はすごいな、いくらでも出てくるのなら、もっといいものが出てきてくれたらいいのになと思う。

不快な温度の葛湯の中にいるようなイメージで、だらしなく、憂鬱に浸っている。この姿勢ならば溺死しない、こうすれば朝が来る、そういういろいろなうまいやり方を、毎日面倒がりながらも着実にこなしていく。抗えばかえって都合が悪くなるのは知っているので、特に抗いはせず、ただだるいばかりの憂鬱のそばで、健やかに息をしながら、のんびりしている。